昔は「いい大学に入って、大企業に就職し、出世して、結婚して子どもを育てる」という“王道の人生”が、ある種の成功モデルとして語られていました。
でも、最近ではその「王道」も変わりつつあります。
起業やフリーランス、ノマド的な働き方。
自分らしい生き方、個を大切にする生き方。
そういう選択肢が増え、昔ながらの王道ルートを「時代遅れ」と見る風潮すらあります。
そんな中で、私はというと・・・
特別な才能がなかったからこそ、その“王道”を地道に進んできたタイプです。
本記事は
「飛び抜けたものがない自分」が、どうやってキャリアを築いてきたか。そして、組織の中で見つけた“凡人なりの価値の出し方”についてのお話です。
特別な才能がなかったから、王道を目指した
私はいわゆる「普通」の人間です。
勉強はそれなりにできたけれど、ずば抜けて得意な教科があるわけでもない。
運動神経も並。成績は悪くはないけれど目立つわけでもない。高校は進学校、大学は国公立で、受験勉強は自分なりに100%努力しました。
全教科の平均点で戦うタイプ。
要領も悪い方で、物事をすぐに飲み込めるタイプでもない。。
何度も繰り返して、ようやく少しずつ身につける鈍亀型。
でも、だからこそ、非効率でもとにかく量をこなすようにしていました。
効率や質については、量をこなした後や失敗や経験を糧に自分なりな磨かれているという感覚です。
「個の力」より「組織×自分」で価値を出す道
個人で活躍する人たちが増えています。
SNSで発信して稼ぐ人、フリーランスとして専門スキルで食べていく人、起業して社会にインパクトを与える人。
そういう人を見ると、素直にうらやましく思います。
「独立してこそ、本当の実力」と言われることもありますし。
でも私は、そこまでの圧倒的な武器を持っていません。
だからこそ、組織の中で、自分がどう役立てるかに力を注いできました。
自分ひとりでは到底できないことも、組織の力を借りれば実現できることがあります。
その中で、自分が必要とされる場所を見つけ、成果につなげていく
それが自分が一番活かせる働き方なんだと思っています。
「凡人だからこそできた」PMという仕事
私はSIerの企業に就職し、比較的早い段階でプロジェクトマネージャー的な役割を担うようになりました。
正直、技術的にもっと深掘りしたい気持ちもありました。
でも、突き抜けた技術力があるわけでもなかったので、技術の全体像を浅くでも理解し、プロジェクトを前に進めるというPMの役割に自然とシフトしていきました。
プロジェクトでは、いろいろな立場の人が関わります。
顧客と開発チーム。ITリテラシーの高い人とそうでない人。
技術はすごいけど、コミュニケーションが苦手なメンバー。
そういった「違い」をつなぐ役割が、意外と自分には合っていました。
例えば、
- 誰も気づかないような小さなタスクを拾う
- 天才肌のエンジニアが気持ちよく働けるように調整する
- 顧客の不安を事前に察知してフォローする
- トラブル時に責任を持って動く
どれも目立つ仕事ではないですが、
やらないと回らないけど、誰もやりたがらないことを率先してやる。
そんな自分の役割が、チーム全体の成果につながっている実感があります。
「普通」であることに、意味がある時代
SNSを見れば、特別な才能を持つ人たちが次々と現れます。
眩しく見えることもあります。でも、自分は違います。
地味で、地道で、派手さはない。でも、“普通”な自分にしかできないことがある。
コツコツ努力して、組織の中で自分の役割を見つけて、誰かの成果を支える。
それは、自分なりの成功の形なのかもしれない。
まとめ
- 特別な才能がないからこそ、地道な王道を選んだ
- 個人ではなく“組織の中の自分”として力を発揮する道がある
- 誰もやりたがらない仕事を丁寧にやることが、凡人なりの価値
- 普通の自分にも、ちゃんと意味がある