システム開発の現場で・・・
体制がおかしい。。
このような疑問を持つ方はそれなりに多い気がします。
当然ながら体制構築や役割分担は計画段階できちんと計画すべきという結論がある上で
体制が機能しないパターンとして次の2点についてのお話です。
①構築した体制(体制図)が実態と合っていない
②体制図通りの体制が組まれているようで実質人が足りていない
①構築した体制(体制図)が実態と合っていない
体制図を描いたものの・・・
実際の体制と合っていなかったり、単に報告用の絵になっている。。
いわゆる「体制図が絵に描いた餅状態」です。
この状態だと、、次の状態が危惧される。
①現場の負荷が上がる
②現場の不満がたまる
③頑張っても評価されない可能性がある
①現場の負荷が上がる
体制や役割が不明確な状態が続くと、
誰が対処すべきか不明確な仕事が発生。
そうすると、責任感の強い方や問題意識の高い方が気づいて対処することになる。
つまり特定のメンバーに負荷が偏ることになり、最終的には全員の負荷が上がってゆくでしょう。
②現場の不満がたまる
役割が明確でない故に、依頼された仕事が想定外のものであったり突発的な仕事となる可能性が高くなる。
日々想定外や突発が続いており将来的な担当作業が見通せない。。
このような状況が非常にストレスになるのは言うまでもなく。
③頑張っても評価されない可能性がある
また、体制が役割が不明確であり評価の所存も不透明になりがちなことから頑張った人が評価されないということも起こり得えます。
私自身、自分がやらねば誰がする精神で突撃した結果、大失敗した経験があり問答無用で評価を下がったことがあります。
ビジネスマンとして結果が出なかったことで評価を下げることは至極当然ではありますが、
ただし、「手を挙げた人が損をする」そんなチームや組織には何の魅力もありません。
そうならないように、
計画した体制図通りに体制を構築するということは重要。そのように考えます。
また、担当外の仕事を巻き取る場合は
評価者に事前合意を得ておく等アピールや交渉することは大切です。
②体制図通りの体制が組まれているようで実質人が足りていない
体制図通りに人を配置できているが次のケースは要注意。
①スキルアンマッチ
②役割を果たせていない。
人がいるようでいないに等しい状況です。
①スキルアンマッチ
Python要員を割り当てたつもりが、Pythonできなかった。。とか、プログラマー5名体制のつもりが3名プログラマーで2名レビュワーとか。
後者は僕自身の実体験ですが、必要な技術要件と人数を明確に伝えれていなかった自分自身のミスですね。。
スキルアンマッチについては、
調達能力やメンバーの力量を見極める力を高めることで回避したり影響を最小限に食い止めることが可能です。
②スキルはあっても役割を果たせていない
僕自身がプロジェクトマネージャーやっていて、大変だったエピソードを交えながらの話になり、独断と偏見混じりの内容になりますが、次のようなケースでうまく機能しなかったことがありました。
■名ばかりPM
体制上配置せざるを得ず適当な役職者をプロジェクトマネージャーに据える等、プロジェクトマネージャーとして機能していない。
まぁ現場のオペレーションは任せた!ただし最終的に責任を取るとか、様々なマネジメントスタイルがあるので一概に名ばかりと決めつけれるわけではないのですが・・・。とにかくプロジェクトや組織に対して無風だったりするのは良くない。または本当は頑張ってるんだけど現場に伝わってないということがあればマネージャーの考えを現場に伝えることも重要。
■古参のベテラン社員
(こちらも全てではないですが)長年システム保守をやられていて業務・システムの有識者であるベテラン社員は思わぬ障害になりかねないので要注意。
僕が新米プロジェクトマネージャーだった頃は、なかなか依頼を受けてもらえずにあの手この手でお願いしたものです。(今でも変わらないかも。。)
繰り返しになりますが、もちろん全員とは言いませんし、ベテラン社員以外でも上手に意思疎通が測れない場合もあります。
人はそれぞれ自分の想いや譲れない何かを持ちながら仕事をしていますので、対話の中で各々が大切にしているものを聞きつつ、折り合いをつけて進んでいくことなんだろうと思います。
ただ・・・品質/納期/コスト/スコープ等で、何か一方に偏った頑固な人はいるので、
そこはバランスが重要なのでは・・・と意見するようにしてます。
■精神力0のテレワーカー
「やる気」なのか「メンタル」なのか、雲隠れされると戦闘力が0となります。
精神力0のテレワーカーと名ばかりPMがタッグを組まれると、現場の不満は積もる一方です。
■当事者意識0の顧客
よくある話だと思いますが、システム開発に協力的でない顧客は一定数います。
ただ、プロジェクト推進する為に顧客の協力が必要不可欠です。
なんとか顧客の協力を得る為に顧客にとっての影響を伝えたり(遅延すると費用が発生する等)
顧客に響くコミュニケーションを心がけています。
(脅すようですが、最終的に困るのは顧客なので、そこはしっかり伝えるようにしてます。)
とまぁ、体制が計画されていなかったり、体制通り人が配置されていない/機能していない場合に、なかなか人を補充したり交代させることに難しさはあるかもしれませんが、現場の負荷や実際の声を疎かにすると、そもそもチームやプロジェクトが崩壊に近づくことになるので、しっかりと対処しないとなと思います。